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リア王 [社会問題]

2007年日記リストはこちらをどうぞ http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2008-03-27
2008年日記リストはこちらをどうぞ http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2008-03-28

 初めての方は、コメントくださる前にまず、はじめましてをごらんくださいね。
http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/archive/c35382141-1

文藝春秋の10月号の看板記事は新・東京裁判です。御厨さんの名前があったので、少し読んで見ました。(御厨さんは以前ふれています。権力と館 http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2007-11-30-1です。)

 なんとか事件とか裁判の批判とか最近みかけます。うちを含めて多くは裁判そのものは見ていません。さまざまな報道情報で判断しています。報道(主ににテレビ)は演出?があります。直接見聞きする生の裁判とでは、正確さも情報量も違います。
東京裁判も実際公判の現場にいた人はほとんど皆無でしょう。その当時(昭和初期に大人だった人)も残念ながら存命の方は少なくなってきたようです。

愛国心・ナショナリズム?の高まり(世界中にみられるそうです)でか、戦後憲法や東京裁判の見直し・否定が多くきかれます。ある人がいうには東京裁判を全面的に肯定する政党はなく、その程度の違いだそうです。

 でも否定に同調しないと、左翼のレッテルはり、非難する人も中にはいます。(逆はあまりいなさそう) なんかそういう人には戦前を連想しちゃいます。そんななか、この記事を読んでみました。
 以下記事より
記事は7章からなります。各章ごとにして、最後に記事にあったまとめらしきところをもってきました。

 1 東京裁判は?
いままで日本国民が知らされなかった事実が明らかになった。
連合国は自国の世論対策が必要だった。
とこの2つをあげていました。

 なぜ戦争に向かっていったのか?
当時の困難な状況・政治システムの欠陥についてです。

「日本の国民・天皇に責任はない」「誰かに責任を取らさなくてはいけない!」
これで単純に図式化されたそうです。人柄・人間関係とかはあまり考慮されず単純に役職とかでみたそうです。
日本人が自ら、言及して裁く機会を失ってしまったそうです。これが今日の問題の要因になったようです。

『たとえいい事だったとしても圧力で決められたら、納得しにくいですよねぇ~。でも当時の国民から改憲の声はあがっていた押し付けでないという資料もあるそうです』


 2
軍は共謀できるほどまとまっていなかったそうです。
関東軍は政府や天皇を無視して暴走したこととか書かれています。部分的合理性のみで全体的な非合理性をかえりみないそうです
天皇より自分のプライド守る政治家がいたそうです。
 興味惹いたのは、一部の社会秩序重視で監視しようという考えの方が、共謀罪なるものを支持しているらしいと誰かいってましたが、その共謀罪はこの記事では、GHQ(アメリカの占領軍)が労働組合監視・取り締まりに使っていたのを、日本に持ち込み適応したそうです。

 『なるほどねえ~「個人より全体が大事だ」という人達が滅私奉公したという見方があります。この記事みて思い出すのが「公」の研究です。愛国心・道徳・社会秩序叫ぶ割には、なぜか「滅私奉公」で、おかしなことになっている印象も感じるんです。
公て?(http://blog.so-net.ne.jp/life-ayu/2007-07-20-2)どうぞ』


 3海軍は善玉?
真珠湾攻撃は無通告が常識みたいですが、疑わしくて連合国は訴因から外したそうです。
賀屋さんは財政考えて戦艦増やすのに反対したそうです。なんどか軍人にどなられたり、殴られたりしたそうです。
そんな賀屋さんは東京裁判でA級戦犯で終身禁固刑だったそうです。
『戦艦増やすの反対するは社会秩序うんぬんで非国民・国賊とばかりに叩かれそう・・。こわ~』『ていうか~もしそうならなんで終身禁固?』

3国同盟を認めろと陸軍が強固に推し進めて、海軍が同意してしまったのは、予算獲得のためだそうです。
「アメリカの脅威をいうことで、軍備必要の世論ができます」
 『どこかの国のどこかの組織もいまでもやっているというう噂も・・』


 4
ポピュリズム
近衛内閣は人気が高かったそうです。     『小泉人気みたい?』
本来は、対米戦争に反対だったのに判断のまずさがかさなり、最悪の選択をしたそうです。
近衛人気を利用して、さまざまな政治勢力が自己主張したようです。

近衛人気の要因に政治腐敗があるそうです。財界との癒着・対立政党とのスキャンダル合戦とかが多かったそうです。
方針がころころかわると官僚とか、自分達の「権益」が心配だそうです。
『以前取り上げた大嶽さんの研究を思い出します。』


 5
マスコミ
大阪朝日新聞が」満州事変の時、軍部批判を展開したそうです。
ところが不買運動にあい、1紙もうれないというとんでもない状況になり、方針を大転換したそうです。
ほかのメディアもアメと鞭で御用メディアにしたてあげたそうです。
『なんとまあ国民自ら原論・報道の自由を放棄するのに加担してしまったてこと?』

 満州事変の原因になったリットン調査団ですが、満州の特殊性とか日本に好意的内容も含んでいたそうです。でも報道では「日本に無理解だ」としたそうです。石橋湛山さんと、時事新報の伊藤正徳さんらがわずかに反対したそうです。
『反対した人はKYだと社会秩序うんぬんで非難されて危険だったかも?

脱退宣言した松岡さんは(残留工作もしたそうです。)、帰国の時、国民から英雄として向かいいれられたそうです。
 『報道と世論の問題もなんどか取り上げているので、詳しくはそちらにどうぞ』


 6政治家
明治憲法の欠陥だそうです。
統帥権の独立で統制利かない・大臣の天皇の個別任命とかです。



 7天皇
天皇が反対してたら?

政治指導者と軍指導者の決定は反対できないようです。
終戦の御前会議で、鈴木首相が「内閣の一致をみませんでしたので、陛下のご意見をお伺いします」とやったそうです。これで天皇は意見をいい終戦になったそうです。
これを知った前出の近衛さんは「その手があったか」と言ったそうです。
『結局、愛国心叫んで滅私奉公する人達に利用さらたとういこと??』



 8まとめ
エリートたちによる組織に特化した視野の人がリーダーになってしまった。(官僚的エリート・2世3世の苦労知らずのお坊ちゃま・とか)
強烈な権力志向と責任感の政治家と逃げる政治家。

東京裁判では共同謀議が戦争原因とされましたが、共同謀議でいかに生きるかを考えていたらおろかな選択しなくてすんだのでは?
満州事変・連盟脱退・近衛内閣を歓呼の声で迎えたのはマスコミと国民であったことは教訓でしょう。


 以上が要点??の一部です。(能力の都合上要点になってないかも)[パンチ]
よければぜひ原文どうぞ。まだ本屋さんにあればですけど[あせあせ(飛び散る汗)]
『  』内はいつものようにうちの感想と突っ込みと補足です。



 戦前について
 前見た別の文藝春秋の記事では昭和に入り、愛国心狂育、国家による監視で、国家社会主義・全体主義の道を歩んでいったというようなことがかかれています。
 つくいさんのブログにありましたが、社会がヒステリックになり、左右対立が起きて、右側の全体主義が左の共産主義勝ったとか書かれています。
 「公」の研究では日露戦争からおかねにたいする社会がかわり、明治の建国の人から、日露戦争の戦後の人による社会になり世の中が変わったようなことも書かれています。公て?(http://blog.so-net.ne.jp/life-ayu/2007-07-20-2)をどうぞ
 興味深いのが、阪急東宝グループの創設者小林一三さんと岸信介さんの論争です。小林さんは自由主義で、岸さんは国家統制主義だったそうです。小林さんは新自由主義(ここでは競争・格差賞賛して、自己責任強調すること)と違い、「利他的行為を続けていけば、結局は自分も助けられる」という理念を持った自由競争でした。岸さんは愛国心・道徳・社会秩序などが好きなようです。人も企業もコントロールしたかったようです。http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2007-08-20-4ぜひどうぞ。それぞれよさはあるでしょうが、うちは小林さんのほうが好きです。


 右翼(ここでは国単位での 愛・道徳・社会秩序・・)
 ある論文では、近年、会社・地域とか共同体が存在感があまりなくなり、自己の帰属主体を日本という国家に求める右翼気分の人が急増しているそうです。『うんうん、ネットではそれは感じますネエ~』
日本という枠に固執して、非日本的なものを排斥するようになるそうです。同調しないと左翼とか、中国の手先だと非難するようになるそうです。
『いるいるぅ~そういう人』


  市民
 こうみると大きな問題があると思います。でも戦前の市民はそんな悪い人達だったのでしょうか?
そうはおもえないんです。戦前にはみんなの祖父母とかも関わってることもおおいです。うちは自分の祖父母や先祖が誇張されて悪人にされると、不快です。
 普通の市民が、社会秩序うんぬん・愛国心がどうこうとかで世界情勢とかおおきな流れに押し流されて、あるときは被害者になったり、またあるときは加害者になってしまったのかも?みんな一生懸命生きようとしたけど、社会の荒波はでかすぎたのかも? 愛国心(特定の)・道徳うんぬん・社会秩序強調で協調できない意見にアカ・売国のレッテルはったヒステリックな社会傾向が問題かも?でもそれにも要因があるはず。それはなにかわかんないです。
天使の赤紙どうぞ。 http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2007-08-20
ホロコーストどうぞ。 http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2007-11-28


 悪て??
 原爆で犠牲になった人は非常におおぜいいます。被害者にとっては特に原爆投下は非人道的でしょう。投下命令は悪でしょう。外国である人が「日本が戦争しなければこんなこと起きなかった」という人がいました。確かにそうかもしれませんけど・・・。
 
 東京大空襲でも多くの市民が犠牲になっています。南京だけではありません。

 命のビザでは、信念?で人道的行為をした外交官を取り上げています。彼は中央の方針に積極的に協力しなかったから「悪」でしょうか? 道徳うんぬんで少数の人を区別して人権奪う事にたいしてたちむかった人ともとれませんか?
 
 従軍慰安婦で犠牲になった女性もいるでしょう。その人達にとって兵隊さんは(軍は)悪でしょう。でももしかしたら、その兵隊さんも別の所では犠牲者になっているかも? 従軍慰安婦でなくても沖縄とかで、性的暴行うけた人もいます。

 蟻の兵隊は戦争で犠牲になり、名誉もなかった兵隊さんを描いています。この人達は「名誉」は与えられてないようです。軍人さんはみんな悪でしょうか?

 戦争協力した、戦争世論に貢献した新聞も、もとはちゃんと権力に批判的な記事も書いていたのに、世論の圧力で道を踏み外したそうです。。たぶんこういうのはもっとあったでしょう。
 社会の不健全が少し見えてきます。この記事だと政府とかに批判的な記事書いた新聞に圧力かけたのは政府でも軍部でもなく、国民自身だったんですねえ~。軍部や政府批判する人を非難する叩き世論になっていった要因の一つなんでしょうか? 軍部(今はないので自衛隊)や政府批判する人を非難するような世の中に戻って欲しくないです。 
 なんか現代の「悪だ!」と叩く一部世論を連想しちゃいます。

 以前書いたんですけど、「悪」は悪なんでしょうか?白黒で判断できるんでしょうか?正義の味方がいっぱいいるのに争いあい、否定したり、挙句は殺し合いをしています。うちにはあまりにもややこしくて理解不能です。

 誰かに、どこかの国に全責任が・・とか、悪くない防衛だ!もなんか少し違う気がするんです。
 思い出すのが「天使の赤紙」です。よければぜひご覧ください。(http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2007-08-20) この人達も部分的に見たら悪いことしているでしょう。でもそこだけみて、悪としていいんでしょうか?でもその問題部分をなかったというのもねえ・・・。誰もが被害者で加害者です。悲劇がさらに悲劇を生んでいます。たとえ悪いことだとしてもそうせざるを得ないおおきな流れにあるんです。



 
 まとめ
 難しい主義主張はいいです。主義主張の説明も読む気ないです。どっかの主義を支持する気にはなれないです。
主義主張・政治や社会秩序うんぬんで生きる権利がうばわれる社会にしないことが大事でしょう。(残念ながら今でも拉致とかいろいろあるようです) HOLOCAUST  http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2007-11-28どうぞ。

大事なのは誰もが自分らしく生きられる、「生きる」ことを奪われない社会です。 これがほとんどない戦前社会はやはり全体的にはおかしぃです。    責任押し付けでなく、ましてや戦前回帰色なんかでなく、どこかの国だけ、どこかの人だけにすべて「悪」のレッテル貼る目的でもなく、戦前社会を振り返り、悲劇をくりかえさないようにしていきたいです。

 愛はそれぞれでしょう。非難でなく、愛国心叫んで人生狂ってしまった過去の教訓に学びたいと思います。君死に給(たまう)ことなかれ です。戦前社会回帰はごめんです。

誰もが-生まれてきて良かったと感じられる社会に[exclamation]
一人一人を大切にして見捨てない社会に。
みんなが自分らしく生きれますように♪





 初めてのかたにご注意
あくまで私的な日記の公開としてます。
このブログの主旨にそぐわないのを感じたらコメント削除しちゃうので、ご了承ねがいますね。

関連
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 君死に給(たまう)ことなかれ (http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2008-08-31 )では、理論はともかく大切な家族が御互い失いあう悲しみを取り上げています。

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 これら以外にも関連のものをとりあげています。


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つくい

読みました。すごく納得です。あゆさんの『 』の中のコメントも,全く同感です。
確かに,戦前も,今も,世論(国民&マスコミ)が間違っている場合は少なくないですが,「悪」とか「正義」とかを振りかざすから,おかしくなるような気がします。
あゆさんのいう「誰もが自分らしく生きる」(=私の憲法的な理解では,“個人の尊重”ですが)という思いが共有できれば,ヘンな責任論に汲々としないですむと思うのですが・・・
by つくい (2008-11-21 08:18) 

ayu15

つくいさんありがとうございます。一連の事象は「悪」「正義」が絡むことがおおそうですねえ。

改正するなら、秩序云々より、個人の尊重をもっと大事にしてほしいです。私OK,あなたもOKでどちらかを否定しないようにと思えます。

ランさんナイスいつもありがとうございます。
by ayu15 (2008-11-21 10:52) 

ayu15

ブログ仲間の瀬戸さんが紹介してくれています。なかなかよくかけてます。さすがですねえ~。
http://ts.way-nifty.com/makura/2008/11/post-2d9d.html
by ayu15 (2008-11-24 10:01) 

ayu15

つくいさんも紹介してくださりました。いい文ですねえ~。http://tukui.blog55.fc2.com/blog-entry-724.html
by ayu15 (2008-12-01 15:19) 

tamara

力作ですねぇ。私はとてもこんなに書けませんが、共感しました!
○○主義というのは私もごめんです。がちがちに組み立てられているから、理解するのもめんどうです。かと言って自分の感覚だけ頼りに、というのも視野が狭くなるのかな、と思うので少しは書かれたものを読んだりします。「一人一人を大切にする社会」が一番わかりやすい目標ですね。
by tamara (2008-12-01 22:19) 

ayu15

駄作?軽い?のもあるのでそちらもどうぞ(笑)
by ayu15 (2008-12-04 11:32) 

ayu15

hmさんありがとうございます。
by ayu15 (2008-12-09 21:12) 

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