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Aさんの物語 [おはなし]

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 初めての方は、コメントくださる前にまず、はじめましてをごらんくださいね。
http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/archive/c35382141-1


 「おまえ、松ノ木の枝を切って盗んだだろう!?」と店長が怖い顔をして詰め寄ってきました。「お客さんからお前の帰った後松ノ木の枝が減っていると苦情が何件もきているんだ!」と。 
 店長は有無も言わせずAさんの車の中を調べました。中から松ノ木の枝がでてきました。なんだか元気のない枝でした。



 Aさんには友達がいません。人とうまく付き合えずいつも一人です。Aさんは山の中の一軒家のおじいさんの家で育ちました。Aさんにはまわりの松ノ木が友達でした。いつも松ノ木と遊んでいました。おじいさんにかわいがられて、松ノ木がいつも側にいてくれる友達でなにも寂しくありませんでした。

 Aさんには戸籍がないんです。住民票もありません。学校も行けません。制度上は存在していない人なんです。おじいさんはとても心配だけどどうしていいのかわからないんです。

 ある日元気だったおじいさんがあの世に行ってしまいました。Aさんは一人篭って泣きました。そうしてこの家をでていかなくては行けなくなりました。 なんだかとても怖くなりました。Aさんはおじいさんがいないと生きられない存在だというのが漠然とわかりかけてきたんです。

 おじいさんが遺言で親戚にたのんでくれていたらしく、住む所だけは用意してもらえました。でも能力も低いのも重なり定職にはつけません。履歴書もだせないんです。バイトすら困難です。

 慈善団体の世話で少しだけだけどバイトを世話してもらえました。孤独なAさんはバイトない日や終わってからは一人家にいるかお散歩していました。 Aさんは見た目がよくないし、一人だったし「普通」でないらしく、みんな避けていて誰も友達になろうとはしませんでした。見た目で避ける人も少なくありません。
 
 保険証もなくおかねもなく具合が悪くても診てもらえません。Aさんはだんだんと心身が弱っていきました。「危ない人?」とおもわれるようになったのかますます人は避けていくようになりました。Aさんはなんとか一人で生きようとしてきましたけど、心身のよわってきたAさんにはそれは容易ではありませんでした。


 そんなある日お客さんの家で松ノ木を見たんです。松ノ木に具合の悪いところをみつけたんです。「この枝をきらないとこの木は元気にならないよ」を思い思わず切ったんです。 松ノ木は松ノ木診断士の資格がある人しか切れないし切っていいと判断できないんです。この資格は学校にいかなくては取れません。Aさんには不可能です。
でもAさんは松の木との経験から学んでいます。だからわかったんです。


 もうAさんには生きる望みを感じられないんです。「おじいさんの元に行きたい!」と一人家で泣いています。じわじわと壊れていくAさんはもう救われないのでしょうか?


というところであゆは目を覚ましました。
 

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ラン

救いがないようで、救われてるところもあるんですよね・・・
でも、ないもの数えるより、あるものを数えるほうが難しいですね。
その続き、どうなるんだろ・・・。


by ラン (2009-03-30 16:30) 

ayu15

続きうちも気になります。 今夜続編みれないかなあ~(笑い)
by ayu15 (2009-03-30 21:39) 

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