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2007年財政 [経済]

統治機構がその気に(悪いほうで)なれば「社会正義」で一人の人を葬る事はできるし(某国のような?)、極めて危険でしょうけど、でも多くの場合は保険・年金・雇用保護とか人々の生活を守ってくれています。

 でもこれらの「活力」には予算が不可欠です。最大の日本の統治機構である政府が財政危機なのは有名ですよね。
そんな中政府で財政を担当してきた方からお話を聞く事ができました。直接第一線で政策に関わっている方に聞けるのはむちゃ期待しちゃいました。

 聞いたのは1年以上前です。今ごろ日記になりましたけど・・・。手元にはもらった膨大な資料があります。財務省出典資料もかなりあります。予想通りすごいおおくのデーターとってます。多分うちがもらったのは要点整理された一部かなあと。

☆政府全体の収支規模ではGDPの4.3%穴があいています。これは消費税8~9%に相当するそうです。国に穴がきく仕組みなので地方の方が穴が少ないそうです。
このデータは経済的分析で利払い・戻ってくるのは入っていません。

 国税・利子とかで57.7兆円入ります。人件費・公共投資・給付金などに31兆円出ます。地方に31・5兆円出ます。社会保障基金に17兆円でます。
80.7兆円が支出ですが保険料とかで59.8兆円入るんです。
 


☆ 地方は基金取り崩しで持たせています。
『貯金けずっているような?』
地方債は国にコントロールされています。
『これでは地方自立できなくないですか??』


基礎的収支
92年からマイナスになっています。99年がピークです。

☆地域間格差
経済学的には社会主義国で作ったほうが安いそうです。自治体では大きな格差があります。東京の超過額は1.6兆円で下位8県の不足額とほぼ同じです。


三位一体改革
財務省審議会資料もとに解説してもらえましたが、東京の一人がち独走状態です。明らかに小泉改革で格差は拡大しています。『注意・拡大がいけない・いいとは言ってません』
東京は儲け?を積み立てています。


☆税収の偏り
全体で東京が181でダントツ。2位愛知で124です。   『トヨタががんばった?』
指数が100以下がほとんどです。


内訳は地方交付税は東京は少ししかありません。固定資産・消費税ともに全体の指数を下回っています。
法人税(2税)がとても高いんです。
『大企業本社が集中しているのが大きい?』

☆偏りと交付税
法人2税は指数273.7で東京がボロ勝ちです。基地で微妙な心境の沖縄は40にも満たないんです。


地方交付税で「富の再分配」を行なっているので地方がもっているようです。
『自由?で富の再分配否定すると地方は破綻して、東京だけの日本になる?』



普通交付税は決まっているそうです。
基準財政需要額ー基準財政収入額=財政不足額(交付基準額)
基準財政は自然条件・社会条件・人口・面積などが考慮された係数が入ります。


これは建前で財政規模は国に決められるそうです。
『地方が自立できない、これ以上小さい中央政府にできない要因?』


12月の予算編成で総額が決まってしまいます。年度はじまり3ヵ月後にそれにあわせるそうです。
赤字債と交付税で国にしばられるそうです。
国の財政再建のやり方の「押し付け」で建設事業切っても人件費が削れないそうです。
地方移譲すればサービス向上するはずだそうです。でも天から不足額が降ってきたらサービスは効率化しないそうです。

☆諸外国との比較
一人当たりの税収が日本は3.2倍でイギリスは1.5倍・フランスは1.8倍です。
『これの意味がわかんないです』
水平調整が必要だそうです。


☆貯蓄
他国は財政赤字の弊害経験しています。
インフレ・高金利・・・
GDPの30%を他国に貸しているそうです。
異常な貯蓄率だそうです。
日本は1400兆もの高い貯蓄に支えられているそうです。
所得ー消費=貯蓄率です。




各地域の景気判断(2007年のお話です)
かなり地域差がありました。東海は良くて北海道がかなり良くないです。
別のデータで製造業が牽引しているという結果が出ています。

消費データでは四国が売上落ちて消費が冷え込んでいるようです。

☆完全失業率
東京もいいんですけど、一番いいのが東海です。2%代です。近畿は悪くて4%以上あります。東海のほぼ倍の完全失業率です。もっとも深刻なのが北海道で5%代です。


☆有効求人倍率
いいのが東海です。1.6倍ぐらいです。近畿はあまり良くないです。1倍は少し越えています。深刻なのは北海道の0.5%代・沖縄の0・4%代です。

☆人口
東京近郊・東海が人口増加です。四国・東北はだいぶ減っています。以外なのが沖縄で経済は悲惨?なのに全国一の増加です。


☆景気回復
今回の景気回復の特徴・・・ばらつきが拡がっています。
今回の多数のデータ見る限り、格差拡大が顕著にあらわれた回復(好景気)です。
『好景気というけど、実感ない人・不景気な人もいて当然なんですねえ~』

データにばらつき度合いを指数化したものをいれたのとかあります。なるほど最高利益あげる企業もある反面、低所得や就職しにくいという声があるのもわかるような感じです。ばらつきが(格差)大きく、また正社員採用や所得に反映されにくいようです。


☆県民所得
上位5県と下位5県の平均の差の係数です。みたら80年代終わりごろから高い値に上がっています。

☆地域別定期給与
前回の景気回復との比較です。東京近郊は減ったとはいえ伸びています。近畿はだいぶ減ってます。九州・東北もだいぶ減っています。沖縄は・・・悲惨です。
このデータからみると「労働分配率がさがり回復していない」と言っていました。
『景気回復の恩恵がないどころか不景気な人も多いんですね。』


製造業比率と有効求人倍率は相関関係強いということです。
『製造業が強いとお仕事多いし、人口増えて税収もふえているんですねえ。』

公共投資と有効求人倍率のデータです。負の相関関係がでています。
依存度が高いほど有効求人倍率が低いと出ています。
『公共事業へらしたのが格差拡大や失業に関わっているんですね』



労働移動と完全失業率
相関関係はみられませんでした。


公的支出依存

東京・愛知は依存が低いです。
『税収が多い』
四国・沖縄・東北とかは高いです。
近畿も低いほうです。



公的依存度と財政力の指数です。
相関関係があるように見えます。
依存度高いほど財政厳しいようです。

『近畿は高くないのにいろいろ弱いですねえ・・・』



公共投資ふやしたら??
以前はそれが格差緩和に役立ったようですが、今では微妙ぽぃようです。


産業基盤投資と工場立地の相関関係の低下
投資以外の要因は?



財政政策による景気浮揚効果の低下

どれだけGDPが刺激されるかというものです。モデルの作り方でかわるけど、財政政策の効果が落ちてきて、しかも短期的になっているそうです。
90年代以降落ちているという研究もいくつもあるそうです。



製造業と移出入比率データ
好調のところは輸出が多い。


データの出典は財務省のものが多くて信憑性はまああるかなあと。
いっぱいのデータ(本1冊分以上??)とその解説見聞きしたらもう頭の中が・・・。[あせあせ(飛び散る汗)]


 このたくさんのデータやその解説からみえるのは 良くも悪くも小泉改革は確信的?革新的?に格差拡大させたということです。かつて「格差ひらいてるのは誤解だ」と言ったらしいですけど、うそなのが財務省のデータから見えてきます。まあごまかせなくなって後年「格差のどこが悪い!」と開き直ったそうですけど。


 最初から「今のうちにしないと破綻するから格差つけますよ。捨てられる?所もでますよ。共倒れ防ぐためです。覚悟してくださいね。成功して力取り戻したら捨てられたところを救済します。」「それまで死なないように自分でもちこたえてくださいね。」 こうちゃんと明言したらよかったのになあて。これなら一理あるかなあと。

 「痛みを伴う改革」というのは小泉さんは言っていましたよね。成果主義うんで会社で働く人の誇りが損なわれたという批判もあります。でも不良債権処理がすすんだという面もあります。別の財務省データでは財政事情はいくらか好転しています。(成果主義派過去に日記でかいています。)



 あゆの疑問は「なぜもっと早くに不良債権処理をしなかったのか?」です。体力残っている間にすれば影の部分が少なくてすんだのでは?と思うんです。

 以前書いたけど某財界団体のえらいさんが宮沢さんが処理しようとしたのに猛反対したそうです。このためか犠牲になる人がでてしまいました(どこまで因果関係があるのか証明不能かも[あせあせ(飛び散る汗)]


 時代は変わったようです。
データでは公共投資が地方との格差緩和・雇用に役立っていましたが、その効果も弱くなりしかもかなり減っています。
 東京と愛知(東海)に集中させて勝負する選択をしたんでしょうか?

 ある企業家曰く、
「王者はあらゆるところに配り強い。王者に挑む弱いほうは集中的に特定の物に集めて他は捨てる。」これが企業の生き残りだとか。
これでいくと、以前世界第二位の高所得だった日本はもう王者でなくなったんですね。集中しないといけないほど落ちたんですねえ・・・?




 そういえば韓国戦で日本代表がボロ勝ちして次は負けましたよね。3点ぐらいとらずに取っておいて次回にまわせればよかったのになんて思っちゃいます。(現実それは不可能)



 格差つける(強い所に集中)はまあそういう方法も一理あると思います。競争力があるものがないと全滅する恐れもあるかも?
でも捨てないでくださいね。個人レベルでいくと「おにぎり食べたい」と餓え死にする人だしたらアウトです。回復して再び豊かになってももうその人はいないんです。最低限の生活は憲法で保障されています。
自分自身はもちろん社会も行政もこれがかならず守られるようにしなくてはと思います。


 企業も人も元気で活力がある日本に戻るにはみんなが思いやり「共謀」しないとね。

                                        ↑戦後清算の日記どうぞ。

誰が作ったの? http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2008-03-14-1
日本が世界一! http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2008-04-03-1
炭鉱 http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2008-03-30-1
会社の活力  http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2008-03-17
公共 http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2008-03-10   

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ayu15


shiraさんありがとうございます。みんなが生き生きするといいですね。
by ayu15 (2009-04-28 13:52) 

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