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文化と自己 [学問]

今日は心理学のお話です。
近年脳の研究が進んで、いろいろわかってきました。心理学は脳を科学的に見ていきます。PCばかりでやりとりしてると脳によくないというのもわかってきています。
それ以外にも、前頭葉が感情におおきな関わりあること、脳活動の違い・脳に性別があることなどさまざまです。

これは心理学の研究発表の報告です。
発言されたのは、文化心理学・臨床心理学・社会心理学・認知科学などの方です。
話がうまく整理して載せられませんでしたけど[あせあせ(飛び散る汗)]

  
★いきづまりを読み解く

心の意味は普通ハートと言われますが、スピリット・マインドも含むそうです。
「政治・経済だけみてたらわからない!」核心の問題が社会心理学にあるそうです。
今は。デッドロック(行き詰まり)の時代だそうです。一昔前世界経済の18%占めて、一人当たりのGDPが5位以内にはいったのに、2007年は20位とひどいおちようだそうです。  『これでみると、バブル崩壊のつけはむちゃ大きいとも見れそう』
日本はかわっているけど、スピードがたりないとういことです。

ある統計では、中国では70%インドネシア79%ドイツ27%日本17~19%の人が親より稼ぎたいと思っています。
アルゼンチン・メキシコでは80%が将来幸せになるとおもっています。 日本は最下位で13%です。下から2番目のイギリスと比べても約半分です。

『これは悲惨な数字ですね。統計の取り方でかわりますけど、実際はともかく、閉塞感をもつ社会ともいえるかも? この統計でみると、ひきこもりは個人だけでなく、社会も影響しているともみれませんか?』

厚生労働省でいうひきこもりは1ヶ月以上こもっている・精神障害等でないものだそうです。
ひきこもりは日本らしい問題だそうです。

 特徴として 社交や社会生活ができないです。 他人が信用できないんです。 本音と建前の使い分けできません。 表にでようとしたら叩かれるし、人から判断されて批判されるのが怖いんです。 愛がうらぎられるというトラウマがあります。

『社会があたたかく自分をうけいれてくれないと、感じている人・人を叩いたり排除する社会など、社会が息苦しさをかんじているのかも?
それになんとか対処する事が、できなくなってるのかも?』



ひきこもりは日本特異な問題だそうです。
「甘やかされた産物だ!出ていけ!」の声がよくあり、それに対抗して、「精神疾患だ」という声があります。どちらも違うそうです。

トラウマで努力あきらめた人で、罰うけるのが怖いそうです。外国など違う環境にいくとなおったりします。
『幾人かの専門家や知識のある方のお話きいても、自己責任だ!甘えるな!社会のお荷物だから出て行け!」は間違い(誤解)で暴論と思えます。部分的に、個人的にそういう側面がある場合もあるでしょうけど、これは社会問題のようです。
個人の問題というのは政治主義絡みの人のように感じます。』


日本の嫌いな言葉は「しょうがない」だそうです。 
 『アメリカ人らしいですね』

自分で自分の選択をするそうです。自己決定権でしょう。そしてその結果はうけいれなくてはいけません。
『一部には社会秩序だ!道徳だ!で自己決定否定して、でも結果は自己責任なんていうオチもありますけど・・・。』

個人主義の理解が浅いそうえす。個人主義はキリスト思想からきているそうです。「神が見ている」んです。日本は「人がみている」のようです。

うちの不充分なお話の紹介より、是非著書をどうぞ。 特に「それ違う」と説明したい人はまず先に著書どうぞ♪
光文社「ひきこもりの国」




  ★日本における若者の病理の変化(河合さんです)

 浦島太郎は40まで母と暮らしていた、ニートの先駆者ともいえるようです。
 鎖国は国のひきこもりでしょう。
『ひきこもることで守ろうとしたのかもしれません』 『ひきこもりはなにかからの防衛手段の面があるかも?』

 以前は神経症がおおかったけど、近年は発達障害がおおいそうです。日本人に典型的なのが神経症・対人恐怖です。うわさされているのではとか不安を感じるものです。「私」が関係性の中でゆらぐんです。
『そうそう、人のうわさて気になりますよね。こわいですよねえ~。』

 安心できるはずの共同体は、自立しようと、主体確立しようとすると、脅威に感じます。温かいまなざしもこわいんです。主体は否定的に意識されます。
『なんかむずぃ・・・。他と違う事すると、人がどう思うか不安になるんでしょうか??』

夏目漱石は対人恐怖です。
『え~~!知らんかったわあ~』

国と個人が共同体から開放されて直接関係=社会契約論
これだと、対人恐怖の減少するようです。  「近代意識では?」という仮説ができそうです。
共同体の力はなくなったが、近代意識はできなかった。
そのために罪悪感、自意識、葛藤ない生徒が増えているということだそうです。
self rellectがなく、心理療法が難しくなっているそうです。
共同体の引っ掛かりがない。葛藤が生まれてこない。葛藤なしにいきなりひきこもる。
学生運動の後ろに無気力学生。少年犯罪の後ろに見ているだけの生徒。
一方でひきこもり、一方で暴力や性的逸脱
ひきこもりと爆発は近いのでは?事件は接点もとめてのあがきでは?

なぜ恒常化?出て行く社会に夢がない・
こもる事に真の知識がない。何もない事知りこもりから出てくる。1メートルを3で割れないけど、1メートルのロープを3等分できる。
ひきこもりを否定的に見て、無理やり社会にだす発想からの開放
引きこもりに価値をみいだす発想からの開放



  ★文化心理学のお話です。
ミシガン大の文化心理学のかたです。

ストループ効果というのがあり、自動情報処理システムというのがあります。
テスト・・・いくつかの色の名前書いた文字が並んでいます。これらを何色か答えていきます。
色と文字が一致している時スムーズに答えることができます。でも赤色で「あお」と書かれていると、スムーズに赤とこたえにくいようです。
自動的情報処理システムは本能的、習慣的です。生得的。繰り返し起きる経験、日常のルーティーンもこれになります。文化そのもので暗黙のものです。(人とあうとどう挨拶するかとか)
『日常ルーティーンて?日常のさまざまな行動や思考などが関わる習慣?』

意図的情報処理システムは習慣的などを抑制します。明示的価値観です。
今こうだから、今の流れだからとか最近の文化傾向です。

日米文化比較
挨拶
今日はいいお天気ですね。・・・共有
how are you?・・・あなたはどう?
もてなし
○○ですがどうぞ。
○○と○○どちらがいい?
会議
気配り、出る杭は打たれる→ボーリング(リレー)方式。わかってなくてもわかったふり「ky」と思われたくない・
why?何故?と聞く。

『以前聞いたのに日本はWe メッセージで日本は Iメッセージだというのがあります。「世間は・・・」と他者の責任で、他者の代弁になる傾向の日本と、「私は・・」と自己主張のアメリカです。』



文化の日常ルーティンの背景の人間観
自己と他者が重なる日本
自己と他者が独立したアメリカ
前頭前野が活性化される。→自己の処理に関わっている。


日本人、中国人・アメリカ人の3者比較実験
日本人だけが他者に強い反応が見られました。自己と他者の中間をして母をいれたところ、米中比較で中国人のほうに強い反応がみられました。
『米中は個人主義的ですが、中国は同時に家族主義だとこの実験では見れますね』


音声実験
1声のトーン無視して音声の意味だけ
2 意味無視して、声の調子など
これで反応時間見ました。
日本は言葉の調子無視しにくい。
アメリカは言葉の意味無視しにくい。
こういう結果でました。日本人は関係性情報に注意がいくようです。

『うちはかねがね、ネットのコミュニケーションが主役になる問題を指摘してきました。情報のやりとりはよくても、交流や気持ちのやり取りは不充分です。 この実験では調子も重視しています。ネットでは文字情報だけです。せいぜい絵文字で補うぐらいです。さまざまな問題にこれは好ましくない影響があるような気がするんです』


他者の目
結果は、日本、ドイツ、アメリカの3者比較です。日本人は他者の目がないとやる気おきないです。ドイツとアメリカは他者の目あるとやる気起きないです。 ドイツはアメリカよりその傾向が少なくて中間になります。
他者の目で選択の意味がなくなるそうです。アジアの国では他者の目があるほうがいい傾向です。
『興味深いのは東洋系アメリカ人もその傾向だったことです。
 この場合では環境要因より生得要因のほうが影響が強いのかもしれませんね。』


実験では実際は誰も見てないのに、見ているという情報あたえると、本当にみているのと同様の効果がでました。
韓国系留学生の場合は逆でした。 頭が勝手に萎縮したりする自動的情報処理がおこなわれていると考えられます。
『これは自分の意思で自由にできないものですよね。』『国の意向を伺い地方が萎縮するのも無意識の自動情報処理だったりして(笑い)』


横軸に陰と陽  縦軸に関係と個人の表があります。幸せの質問いくつか取っていくと、日本人は陽で関係性です。ただ陰の要素も混じります。アメリカ人は陽で個人でした。
『陰の要素が特徴的で興味深いです。幸せになるとねたまれるという不安?いつまでも続かない不安?』

時代の変化
1 儒教世代の消滅化
2 市場経済主義強化
3 西洋個人主義
4 構造改革(自立しろ!)

日本特有の個人主義解釈
集団主義の否定、人間関係の否定の個人主義。これは欧米にくらべて顕著に出ています。
自動的自己システム変えるのは困難のため意図的システムを変えるしかない。
なにが正しいか・望ましいか。
今まで社会否定だった個人主義をどうとらえるのか?

以上




以前とりあげたんですが、会社の人間関係がこわれていくという指摘があります。

以下日経より引用

 {成果主義と「仕事へのモチベーション」の関係を聞いた。「成果主義に基づいた人事評価制度は、あなたの仕事への意欲に影響を与えていますか?」と聞いたところ、「意欲を高めている」人は18%、「意欲を低めている」人は41.4%、「特に影響を受けていない」人は40.6%だった(回答者数は1082人)。意欲を低めていると答えた人は全回答者の半数以下だが、意欲を高めていると答えた人よりも2倍以上多い。 }
引用終了

構造改革、市場原理強化の影響があるという指摘です。  また別のものでは利権構造を壊した副産物で人間関係まで壊してしまったというのもあります。利権癒着は人間関係がものをいうそうです。  人間関係でなく割り切った契約の関係、おかねの関係になった象徴が事件で注目されたあるマネーゲーム?をやる投資会社やIT会社とも言われています。 』  (会社は誰のものなの?   http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2007-09-01

 人間関係が壊れて、お金の関係になった弊害らしいです。
以下セーフティジャパン記事より引用
{こんなものは、今までの日本であれば、社長が株主に対して説明すれば終わる話だ。ところが得体の知れない株主が、攻撃のための攻撃をするような状況があり、会社もそのためにバリアを張る。}会社が社員みんなのものからおかねだけの株主のものになり問題がおきているという指摘です。


 会社だけでなく、いろいろな所で変化がおきているようです。
「自己責任だ。自立しろ!」とかなんか妙な方向にいく日本社会ですけど、こういう文化の差があるんですねえ。

 富国強兵・鬼畜米英・戦後復興と社会が共通するスローガンかかげてきました。片方で「自己責任だ」個人主義すすめているという指摘、片方で以前のように共通価値観を強引に植付けようとする傾向があるのではという指摘もあります。
ある研究では日本は国家主義に陥りやすい民族だという指摘もあります。社会性重視して、同調傾向が強く個性強いのを好まない傾向だそうです。


 社会・政策は個人主義方向らしいですけど、人間は変わったんでしょうか?この実験だけでよくわかりません。バブル崩壊意向の世代と高度成長世代の比較、同じ高度成長世代でも成長期やそれ以前とつい最近の比較がみたいです。
人の感情が変わったんでしょうか?それともあまり変わらず社会構造や政策がかわりそのギャップがでているんでしょうか?
別の研究では独裁者が出にくい民族だという指摘もあります。

ある中国人いわく「中国人は竜である。でも集まると豚になる。日本人は豚である。でも集まると竜になる」




参考・引用記事
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20071203/142137/?P=1
http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/p/08/index.html

感情、こころ、からだ 2 http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2008-02-02-3







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